【カスル・エ・ビント】

 

 カスル・エ・ビントs

カスル・エ・ビント

 

カスル・エ・ビント神殿は363年の地震で破壊を免れた数少ないペトラ建造物の1つで、現在もその一部を見ることができる。
23mの高さを誇る数枚の壁と、背の高いアーチが無傷で残されている。

 

この神殿は紀元前1世紀にナバテア人によって赤色砂岩の切り石を積み上げて築かれたが、その数世紀後にローマ人によって改修されて教会として使用された。
建造当初から使われている木製くさびを調査した結果、くさびはレバノン杉でできていることが判明した。

 

ここはナバタイ人の最高神ドュシャーラ(オアシスの豊穣を司る神)を祭る最重要な神殿である。
「ファラオの娘の宮殿」という意味があるそうだが、この名前は、ファラオの娘が、彼女の宮殿に水を供給する任務を2人の技術者に与え、先に宮殿に水を引っ張ってきた方を彼女の求婚者にすることを決心したという地元の民話に由来している。
2人の技術者は、周囲の丘にあるさまざまな泉から宮殿に水を引くことで、同時に作業を完了した。
王女は、2人の技術者のうちのより謙虚なものを受け入れ夫にしたと伝えられている。

 

のちになって宮殿の傍に、実際にその水路が見つかっている。

 

カスル アルビントは紀元前30年、オボダス三世により建てられたもので、手前にいけにえが捧げられた祭壇があり、入口へは19の階段があって、四本のコリント式の円柱を抜けると入口があった。
その中は当時、祭司しか入ることのできない区域で、セラと呼ばれる神聖なホールがあった。
さらに奥に部屋が三つあり、アディトンという至聖所(神が臨在する神聖な部屋)となっていた。

 

以下が復元図である。

 

 カスル・エ・ビント復元図s

 


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