【聖アナニアス教会】

 

 

聖アナニアス教会1s

地下にある聖アナニアス教会

聖アナニアス教会2s

礼拝堂の隣には、キリストの使徒として伝道を行ったパウロのエピソードが絵としても残されている

 

 

旧市街の「 まっすぐな道の東門に近い聖アナニアス教会は通りから6mほどの地下にある古代の地下建造物で、聖書に出てくる「 パウロの回心」の舞台である。アナニアがサウル(のちの使徒パウロ)に洗礼を授けた時に住んでいた、ダマスカスのアナニアの家の遺跡と言われている。

 

アナニアは新約聖書(使徒言行録=使徒行伝)の登場人物である。 彼はダマスコ在住で、イエスの弟子であった。 「アナニア」とは「主は恵み深い」という意味である。

 

ダマスカスにはキリスト教の聖書に出てくる地名や教会が数多く残っており、キリスト教史においても非常に重要な土地となっている。

 

 

「パウロの回心」について、聖書には、こう書いてある。

 

 

さてサウロは、なおも主の弟子たちに対する脅迫、殺害の息をはずませながら、大祭司のところに行って、ダマスコの諸会堂あての添書を求めた。それは、この道の者を見つけ次第、男女の別なく縛りあげて、エルサレムにひっぱって来るためであった。 サウロが旅をしてダマスコに近づいたとき、突然、天からの光が彼の周りを照らした。サウロは地に倒れ、「サウル、サウル、なぜ、わたしを迫害するのか」と呼びかける声を聞いた。「主よ、あなたはどなたですか」と言うと、答えがあった。「わたしは、あなたが迫害しているイエスである。起きて町に入れ。そうすれば、あなたのなすべきことが知らされる。」
同行していた人たちは、声は聞こえても、だれの姿も見えないので、ものも言えず立っていた。サウロは地面から起き上がって、目を開けたが、何も見えなかった。人々は彼の手を引いてダマスコに連れて行った。

 

サウロは三日間、目が見えず、食べも飲みもしなかった。 (使徒言行録 9章1~9節)

 

 

「ところで、ダマスコにアナニアという弟子がいた。幻の中で主が「アナニア」と呼びかけると、アナニアは「主よ、ここにおります」と言った。すると、主は言われた。「立って、『まっすぐな道』と呼ばれる通りへ行き、ユダの家にいるサウロという名の、タルソス出身の者を訪ねよ。今、彼は祈っている。アナニアという人が入って来て自分の上に手を置き、元どおり目が見えるようにしてくれるのを、幻で見たのだ。」しかし、アナニアは答えた。「主よ、わたしは、その人がエルサレムで、あなたの聖なる者たちに対してどんな悪事を働いたか、大勢の人から聞きました。ここでも、御名を呼び求める人をすべて捕らえるため、祭司長たちから権限を受けています。」すると、主は言われた。「行け。あの者は、異邦人や王たち、またイスラエルの子らにわたしの名を伝えるために、わたしが選んだ器である。」 (使徒言行録 9章 10節 ~15節)

 

そこで、アナニアは出かけて行ってユダの家に入り、サウロの上に手を置いて言った。「兄弟サウル、あなたがここへ来る途中に現れてくださった主イエスは、あなたが元どおり目が見えるようになり、また、聖霊で満たされるようにと、わたしをお遣わしになったのです。」すると、たちまち目からうろこのようなものが落ち、サウロは元どおり見えるようになった。そこで、身を起こして洗礼を受け、食事をして元気を取り戻した。 (使徒言行録 第9章 17節 ~19節)

 


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